リサイクルトナーメーカーに勤務していた時代に有害物質調査を行うことが多々ありました。お客様が大手企業の場合にその説明が求められるからです。よく言われるのが「トナーって無害ですか?」という質問ですが、「一応有害です」とお答えしていました。もちろん安全性は証明されているのですが、取り扱いには充分注意をしている前提での安全性ですから、口や目を通じて体に入って良いわけではありません。有害調査でいつも引っかかるのがシアントナーパウダーに含まれる物質でした。今回はその物質に焦点を当ててみました。
目次
- シアントナーパウダーに含まれる銅フタロシアニン
- トナーパウダーの扱い方
- まとめ
1.シアントナーパウダーに含まれる銅フタロシアニン
一般的に、プリンターのトナーパウダーには銅フタロシアニンが含まれることがあります。銅フタロシアニンは、青色の色素として広く使用され、プリンターのシアントナー(青色)に使われることがあります。ただし、すべてのプリンターのトナーパウダーに銅フタロシアニンが含まれるわけではありません。プリンターのトナーには、シアン、マゼンタ、イエローの三原色の有機顔料が含まれることが一般的ですが、その他の成分や添加物も含まれる場合があります。
2.トナーパウダーの扱い方
プリンターのトナーパウダーを扱う場合には、適切な安全対策を講じることが重要です。トナー粉塵は、肺に入り込んで健康上の問題を引き起こす可能性があるため、適切な換気や呼吸器具の着用などが必要です。また、トナーパウダーが皮膚や目に付着しないように、適切な手袋や保護眼鏡を着用することも重要です。
企業として対応する場合はSDS、製品安全性データシートを取得して万が一の場合に備えましょう。そこにはトナーをどう扱えば安全であるかが書かれています。
3.まとめ
いかがでしたか?銅フタロシアニンは有害です。しかし、純正品にもリサイクル品にも入っていることがあります。不必要に怖がることはありません。床にこぼしたり、手に付着したり、誤って呼吸で吸い込んだりしないようにするため、カートリッジを正しく扱いましょう。