リサイクルトナーは、純正メーカーが販売する使用済みトナーカートリッジを回収して、リユースリサイクルした商品です。このリサイクルトナーについては、カートリッジに付属するICチップに関する技術が高度化するなかで、ICチップに関連してリサイクルトナーをお使いのお客様にご理解頂きたい点があるモデルも増えてきました。今回は京セラモノクロプリンタ―用リサイクルトナーについて、どのようなことを理解していただきたいかを取り上げます。
目次
- 京セラTKシリーズリサイクルモノクロトナーでどんなことが起きているのか?
- リサイクルトナーを使う上での注意点
- まとめ
1.京セラTKシリーズリサイクルモノクロトナーでどんなことが起きているのか?
リサイクルトナーを使用したときに「シテイノトナーガソウチャクサレテイマス」や「指定のトナーが装着されています」のメッセージがパネルに表示されると、ユーザーが、リサイクルトナーを純正トナーと誤認してしまいます。これは純正メーカーにとって不都合なことになります。そこで京セラの場合、そのような表示が出る状態のリサイクルトナーの販売を差し止めるために京セラが裁判を起こしました。その結果、京セラが勝訴しています。こうした背景から、リサイクルトナーメーカーは京セラの主張を受け入れるために、
工場出荷時にICチップを交換しない
ことで、「シテイノトナーガソウチャクサレテイマス」や「指定のトナーが装着されています」のメッセージが出ないようにしています。その代わりに「シテイガイ」のメッセージが表示されます。これに伴い、トナーの残量を確認する機能、例えば、トナー残量が少なくなると「トナーガノコリスクナクナリマシタ」、トナーが無くなると「トナーヲコウカンシテクダサイ」という表示が出ますが、ICチップを交換していないので、こうした便利なメッセージ機能でトナー残量を知ることができません。このような点から、リサイクルトナーを使われるお客様には、純正トナーとは異なる点があることを事前に「条件付き」リサイクルトナーとしてご理解いただいた上で販売をしています。条件付きのモデルは以下のモデルとなります。
TK-441/451/331/361/341/131
TK-401/311/3161/3191/1161
なお、リコーP6000でもお伝えした「打消し表示」をすることでICチップの交換をしたリサイクル品を販売する製造メーカーもあるようですが、裁判で判決が出ていますので、打消し表示をして販売するリサイクルトナーは少ないようです。
2.リサイクルトナーを使う上での注意点
①必ず予備のトナーを常備してください。
「トナーガノコリスクナクナリマシタ」の表示が出てから「トナーガナクナリマシタ」の表示が出て印刷が出来なくなるまでの期間が非常に短いため、常時予備のトナーをプリンタ―の傍に置いておく必要があります。
②複合機モデルについてとりわけ注意する
複合機モデルの場合、FAXの受診はデータが送信元にありますので、仮に印刷に失敗すると送信元西送信を依頼しなければならなくなります。こうした点から、購入前には事前の確認のためサンプルを取り寄せて実際に試してみることが安全です。
3.まとめ
いかがでしたか?今回お伝えした情報はこのコラムを執筆する時点で得られた情報であり、今後のこの内容が変わることがあります。ですから、京セラプリンタ―用のリサイクルトナーを購入する前に、事前にどのような注意点があるか確認したうえで購入することが良さそうです。