2021.09.24 コラム

今回はかなり古いモデルになりますが、リコーのSP6100HとSP4200Hで良いトナーを選ぶ方法をお伝えします。このモデルも非常にリサイクル品を作ることに苦労したモデルで、リサイクル品が発売された当初はトラブル率が20%程度に達するなど、およそ工業製品とは思えないレベルで不良品が発生しました。今でこそ、ユーザーも減少したため、トラブルが目立ちませんが、実はいまだにその問題は発生しており、純正品を使うユーザーも多いようです。では早速見てゆきましょう。

目次

  1. SP6100HとSP4200Hでどんなトラブルが発生しているのか?
  2. 良いリサイクル品を選ぶ方法
  3. まとめ

1.SP6100HとSP4200Hでどんなトラブルが発生しているのか?

このカートリッジの構造が独特であるために、リサイクルトナーが発売された当初はトラブルの連続でした。レーザープリンタ―のプリント方式(トナーパウダーが帯電して画像を形成する方式)には2種類あると言われています。1成分と2成分です。当時のモデルであったIPSIO SP6220というプリンターの仕様を見ると、プリント方式と言う項目に「半導体レーザー+乾式2成分電子写真方式」と書かれています。当時の双璧ともいえるキヤノンの人気モデルLBP3950の仕様をみると、「半導体レーザ+乾式電子写真方式」と書かれています。このキヤノンのモデルははっきりと書いていませんが、乾式1成分電子写真方式なのです。1成分と2成分、どう違うのでしょうか?1成分はトナーパウダーだけでトナーパウダーが帯電します。一方、2成分はトナーパウダーと現像剤(キャリアにトナーパウダーが混じっているもの)の2つのパウダーでトナーが帯電します。実はこの2成分は大型の複合機では一般的です。この複合機のプリント方式を使い捨てのトナーカートリッジに採用した結果、リサイクル品を製造するところまでは良いのですが、商品を発送したあとに商品に加わる振動で現像剤とトナーパウダーがうまく混じりあわず、印刷が部分的に薄くなったり、白い部分が薄く汚れたりするトラブルが発生しました。この問題は根本的には解決していないので、古いモデルなので話題にならないだけで、今でもトラブルとして認識されています。

2.良いリサイクル品を選ぶ方法

実は良いリサイクル品を選ぶ方法はありません。どこのリサイクルトナーメーカーが製造してもほぼ同じレベルです。作業者の力量にも左右されますから、例えば工場の加工担当者が新しく変わったということがない限り,だいたい同じような品質になります。では、どうすれば良いか?実は、輸送中の振動や衝撃に対して弱いため、自社便で納品してくれる販売会社の商品はトラブルがほとんどありません。もし愛知県の会社が東京や大阪の会社から宅配便で商品を受け取っているとしたら、輸送中の衝撃でトナーパウダーと現像剤がうまく混じりあわないトラブルが発生するでしょう。良いリサイクルトナーをこのモデルで選ぶとすれば、自社便で大切に運んでくれる販売会社に注文するのがベストです。

3.まとめ

いかがでしたか?古いモデルですから話題になりませんが、この時代のリコーのプリンターはとにかく丈夫で長持ちするのです。ですから医療機関を中心に今でも使っている法人が多いと思います。良いリサイクル品を手に入れるには、身近な販売パートナーからの購入をお勧めします。