コロナ渦にあって、オフィス物件については空室率が上昇しているようです。物件の賃料相場に影響を与えると言われている空室率は2021年9月の時点で4.92%。自社ビル竣工に伴う大型空室の募集開始や、竣工予定ビルへの移転や縮小に伴う大型解約の影響があり、空室率が上昇傾向です。空室率が6%台になると賃料相場に影響が出ると言われています。この6%とは、12階建てビルを例に取ると、8~9か月のテナント募集状態が続くという計算になります。計算式は、12×12×0.06=8.64.オフィスビル解約が多くの場合、退去の6か月前に通知するという契約内容を考えれば、解約申し出から数えて実質1年以上テナント募集が続くという状態なのです。これはオーナーにとってはとっても不安なこと。賃料を下げてでもテナントを募集したいということになります。こうした現在の状況を考えながら、地域別に賃料相場がどうなっているのかを調べてみます。今回は、名古屋市中心部に焦点を当ててみます。
目次
- 名古屋市中心部(中区、中村区、西区、東区)の賃料相場とは?
- 名古屋市中心部の魅力
- まとめ
1.名古屋市中心部(中区、中村区、西区、東区)の賃料相場とは?
名古屋市中心部はまさにオフィス街。そして数多くの商業施設。まさに働きに、遊びに来る場所です。名古屋駅、伏見駅、栄駅と数多くの路線が交わる地域で昼間の人口の多さが特徴です。リニア新幹線開通のニュースをきっかけに、名古屋駅周辺の再開発が始まりました。また、コロナ渦をきっかけにオフィスの移転や縮小の動きがみられるようになり、賃料の高い名古屋駅周辺のオフィスが伏見や丸の内といった場所に移転する動きも活発になっています。ではそれぞれの賃料を見てみましょう。
中区:坪単価平均12,500円 (レンジは10,000~15,000円)
中村区:坪単価平均12,500円 (レンジは10,000~15,000円)
西区 ;坪単価平均10,000円 (レンジは8,000~12,000円)
東区:坪単価平均10,000円 (レンジは8,000~12,000円)
立地にこだわり、家賃負担もできるのであれば名古屋駅から栄駅にかけてもエリアはお勧めです。人の採用にも有利に働くでしょう。立地よりも家賃にこだわるのであれば、西区や東区にオフィスを構えるのが良いでしょう。比較的小さなオフィスが安く借りられます。通勤もあまり不便ではありません。人の採用にも有利に働くはずです。
2.名古屋市中心部の魅力
あらゆる交通機関があります。名古屋高速ICがいくつかありますから、自動車を使った移動もスムーズです。駐車場が高いので、常に車を使う訳ではないのであれば、カーシェアリングを使うことで経費を抑えることができるでしょう。愛知県や岐阜県、三重県からも人を集めることができます。正社員を多く集めたい企業にとっては、通勤を考えると名古屋駅周辺がベストかもしれません。もっとも、在宅勤務やテレワークの浸透で、名駅付近のオフィスを解約する企業が今後増えてきますので、それを狙って移転することもできますし、ICTを活用した働き方を見直すことで、丸の内や伏見付近でオフィスを構えて賃料を抑えることもよいでしょう。
3.まとめ
いかがでしたか?名古屋市中心部はまさにオフィス街。賃料が高いですが、得られるメリットも多いでしょう。また、市内の中心部から周辺地域への移転を考える時期と言う考え方もあります。移転に関するご相談はエスアイエス・パートナーズまでご連絡ください。