2023.02.16 コラム

今回はリサイクルトナーの分野に焦点を当ててお伝えします。取り上げるのはリコーのSPトナー4500HとSPトナー6400Hです。いずれも病院を中心に導入されているプリンターで需要があります。

目次

  1. SPトナー4500HとSPトナー6400Hの抱える問題点
  2. 問題点の解決方法
  3. まとめ

1.SP4500HとSP6400Hの抱える問題点

リサイクルトナーが発売された当初は問題だらけの機種でした。実は純正品でもトラブル続きで、弊社のお客様がSP4510 というモデルで、純正トナーを使っていたのに毎月故障していたので何とかならないか?と相談を受けたこともあります。

ではリサイクルトナーでどのような問題が発生しているのでしょうか?純正品は重合法という化学的に作り出された球形粒子で構成されたトナーパウダーが充てんされています。一方、市場に流通するリサイクルトナーは粉砕法と呼ばれる機械で樹脂を細かく粉砕する方法で作られたトナーパウダーが充てんされています。形状はごつごつとした石のような形です。純正品は球形粒子なので、例えて言うならば、純正トナーは川下の河原に転がる角の取れた石のような形で、リサイクルトナーは上流の岩盤から切り出されたばかりのごつごつとした石のような形をしています。プリンター本体は純正トナーを使う前提で品質が良いプリントができるよう設計されています。そこに粉砕法と呼ばれる方法で製造されたごつごつとした石のような形のパウダーが入っていくと機械はスムーズに動かないのです。

こうした純正トナーとリサイクルトナーの形状の違いから、印刷が黒く汚れたり、白抜けしたりするなどのトラブルが絶えません。特に厄介なのが、このモデルは分離式と呼ばれるトナーカートリッジとドラムカートリッジが別々にユニットになっている構成であるということです。トナーに問題があるのですが、トラブルはドラムユニットで発生しています。知識のない業者はトナーのトラブルだからトナーカートリッジを交換したらよいと考え対応します。しかし実際の問題はドラムカートリッジで発生しておりドラムカートリッジの交換が必要になりますから,結果としてとんちんかんな対応をしていることになって少しも問題が解決できません。

2.問題点の解決方法

解決するにはトナーカートリッジの中に充てんされているトナーを変えるしかありません。純正品が重合法トナーを使っていますから、最も良い対策は同じ重合法トナーを使ったリサイクルトナーを選択すればよいのです。ではその重合法トナーが充てんされたリサイクルトナーはどこで購入できるのでしょうか?そのようなことを明示して販売している業者はおそらくないと思いますので担当者に確認してみるしかないでしょう。

ではエスアイエス・パートナーズではどうしているのか?弊社では商品を3種類に分類して販売しています。どのような分類かというと、

①リサイクル SPトナー4500H  オレンジラベル

②リサイクル SPトナー4500H ブラックラベル

③リサイクル SPトナー4500H グリーンラベル

の3種類です。

①のオレンジラベルはまさに純正品と同等のパフォーマンスを発揮する重合法トナーが充てんされたものです。原価も高いので値段を高めに設定していますが、純正品を使うよりもずっと安価になります。トラブルはゼロになります。

②のブラックラベルは重合法トナーが充てんされていますが、少し質の落ちるトナーが充てんされています。オレンジラベルよりもパフォーマンスが低いというだけですが、減価が安いのでオレンジラベルよりも価格設定を低くしてあります。こちらもトラブルはほとんどありません。

最後の③のグリーンラベルは粉砕法というトナーパウダーが充てんされたものです。とにかく安くしてほしいというユーザー向けになります。原価が一番安いため安価にご提供できます。このグリーンラベルは弊社では商品として扱いますが、実は1本も売れていません。

どれを選ぶのかはお客様の予算などを考慮してのご提案になりますが、オレンジラベルを一番にお勧めしています。とにかくトラブルはゼロです。私達が大切にしているのは品質です。リサイクルトナーの市場シェアはこの10年間ほとんど変わっていません。今購入している方は安いからという理由で購入してくださいます。しかし、SDGsの観点から見てもリサイクルトナーは今後活用すべき商品になります。品質が悪ければだれも継続的に使いたがりません。今使っていない方々にどう使って頂くか?が最も重要です。純正品よりも安くなればそれで充分ではありませんか?そのように考える企業様にオレンジラベルをご推奨しています。

3.まとめ

いかがでしたか?今後も純正品は値段が上昇します。既にリコーは再度の値上げを計画しているようです。大切なのは品質であり、価格は純正品より安くなれば良いという点です。どのようにリサイクルトナーを選んだら良いのか分からなくなったらエスアイエス・パートナーズにご相談ください。