2021.08.14 コラム

ECサイトで時々見かける「互換品」ってなんでしょう? 私達はリサイクルトナーを製造して販売する会社ですが、「リサイクル」ではなく、「互換」と表示するどのような理由があるのでしょうか?今回はその点についてお伝えします。

目次

  1. 「互換品」とは?
  2. 「互換品」を使うとどうなるのか?
  3. まとめ

1.「互換品」とは?

トナーカートリッジを語るうえで絶対に出てくるワードが3つあるとすれば、「純正品」「リサイクル品」「互換品」でしょう。この互換品は英語ではCompatible(コンパチブル)と言うのですが、昔から業界では「コンパチ」と言っていてコピー品のことを指しています。リサイクル品は使用済みカートリッジを回収して加工することで出来る商品で、良い状態の使用済みカートリッジをいかに回収できるかがビジネスのポイントです。しかし、それには手間がかかり、使用済みの数に生産量が制限されてしまいます。世界には使用済みカートリッジを販売するブローカーもいて、多くの人が欲しがる人気のカートリッジの使用済みは高値で取引されているのですが、そのコストと手間を省きたい人たちがそっくりなものを作ってしまった結果、「互換品」というものが出回るようになりました。この「互換品」は純正品メーカーが持っている特許をほぼ完全に侵害していて、日本人から見れば買ってはいけない商品という認識だったはずですが、いつの間にか互換品が普通にネットで出回るようになってきました。おそらくですが、インクカートリッジで互換品が先に出回るようになり、それがきっかけでトナーの互換品も出回るようになったと思われます。

2.互換品を使うとどうなるのか?

おそらくですがお咎め無しではないか?おそらくです。保証できません。そしてこれは使うユーザーに限ってだと思います。これを輸入して販売することで利益を得る人たちはお咎めありですね。日本にはAJCRというリサイクルトナー業界の団体がありますが、AJCRに加盟する会社は、このような互換品の販売をしない、もし互換品の使用済みカートリッジを回収してしまったら、それは加工せず廃棄することを決めています。リサイクルトナーも立派な製造業であり、知的財産を尊重して営むべき産業です。過去には、カートリッジの容器を「型」を起こして量産し、そこにトナーパウダーを充てんして販売した日本の会社が裁判で負けています。また、日本のリサイクルトナーメーカーは,純正品メーカーの知的財産を尊重しながらリサイクル品を製造販売しており、特許侵害に当たりそうな点については回避する努力をしています。私達リサイクルトナーの事業を行うものは、純正品が存在するからこそ自分たちの事業が成り立っていることをよく理解しており、純正品メーカーと共存することで消費者の利益を守りつつ、リサイクルを通じて地球温暖化防止、ごみの削減という社会貢献をしてゆく考えです。

3.まとめ

値段も安く、注文すればすぐに届く互換品は確かに魅力ですね。それを買うかどうかはそれぞれの判断ですが、リサイクルトナーを製造販売する人たちの高い志を理解していただけるのであれば、ぜひ国産のリサイクルトナーを選んでほしいと思います。