
医療機関の厚紙印刷で発生した背景汚れ・画質不良を改善。カラーレーザープリンターの機種選定、用紙検証、リサイクルトナー運用、保守メンテナンスまで一体で見直した事例
1. 厚紙印刷の品質とコストの両立を目指した導入事例
厚紙へのフルカラー印刷が増えてきた現場では、画質の安定性とランニングコストの両立が大きなテーマになりやすくなります。
今回は、医療機関で実際に起きていた背景汚れや画質不良、さらに厚紙対応・高耐久・保守対応・リサイクルトナー運用という複数条件を、どのように整理して解決したのかをご紹介します。
1-1. この記事の要点
・厚紙印刷時の背景汚れや画質不良は、トナーだけでなく、用紙条件・転写・定着・搬送設計との相性で起こることがあります。
・A4機の更新だけでは解決しないケースでは、構造に余裕のある機種への見直しが有効です。
・実際に使う厚紙を使って事前検証を行うことで、導入後のトラブルを大きく減らせます。
・リサイクルトナー運用が成立する機種を選ぶことで、トナーコストを約50%削減できました。
・保守メンテナンスまで含めて設計することで、止まりにくい安定運用につながりました。
1-2. 製品仕様マトリックス
| 分類 |
項目 |
内容 |
補足 |
| 対象消耗品 |
リサイクルトナー |
RICOH トナー イエロー P C6000Hタイプ用 |
厚紙印刷を見据えた運用検証を実施 |
| 適合プリンター |
メーカー |
リコー |
|
| 適合プリンター |
機種名 |
RICOH P C6000L |
A3フルカラーレーザー |
| 印刷性能 |
印刷速度 |
36枚/分 |
カラー・モノクロともに同速 |
| 耐久性 |
設計寿命 |
60万ページまたは5年のいずれか早い方 |
高耐久運用を想定 |
| 想定用途 |
主な印刷条件 |
厚紙へのフルカラー印刷 |
背景汚れ、定着不良、トナー飛散、裏汚れの抑制が重要 |
1-3. 納品先情報
1-3-1. 業種
医療機関
1-3-2. 地域
愛知県名古屋市
1-3-3. 納品番号
26010701
2. お客様が抱えていた課題
今回ご相談いただいた医療機関では、厚紙へのフルカラー印刷ニーズが増えていました。
一方で、従来機はA4機で老朽化が進んでおり、白地部の背景汚れなど、見逃せない画質不良が発生していました。
必要だったのは、単に新しいプリンターへ入れ替えることではありませんでした。
現場では、次の条件を同時に満たす必要があり、機種選定が難しくなっていました。
2-1. 同時に満たしたい条件
・厚紙モードでも汚れが出にくい安定印字
・定着不良、トナー飛散、裏汚れを避けられること
・リサイクルトナー運用によるランニングコスト削減
・高耐久、低故障で止まりにくいこと
・保守メンテナンスに対応できること
・点検、清掃、部品交換、障害切り分けまで含めて運用しやすいこと
2-2. 現場で起きていた具体的な悩み
・厚紙印刷をすると背景汚れが出る
・従来機の老朽化により画質が安定しない
・A4機では構造的に厳しい場面がある
・純正トナー運用だけではコスト負担が重い
・導入後に故障や紙詰まりが増えるのは避けたい
3. ご提案までの流れと工夫
私たちは、最初から機種を決め打ちするのではなく、実際の運用条件を一つずつ確認しながら進めました。
厚紙印刷は、見た目のスペックだけで判断すると、導入後に想定外の不具合が出やすいためです。
3-1. まずは同一メーカーのA4カラーレーザーで検証
はじめに、同一メーカーの新しいA4カラーレーザーをデモ設置し、純正トナーと厚紙モードの組み合わせで検証しました。
しかし、求められる印字品質には届かず、用紙条件と画像形成プロセスの相性に課題があると考えられました。
この段階で見えてきたのは、単純な新旧比較ではなく、次のような技術要因です。
・転写性
・定着性
・搬送安定性
・厚紙搬送時の機内負荷
・白地部の汚れ発生リスク
・印字面の擦過や剥離の有無
3-2. 実際に使う厚紙をお預かりし、工場で反復テスト
そこで、お客様が日常的に使用する厚紙をお預かりし、工場で反復テストを行いました。
机上の仕様確認だけではなく、実用条件で判断するためです。
評価した主なポイントは、次の通りです。
・搬送安定性
紙詰まり、斜行、搬送ムラの有無
・転写性
文字部、ベタ部、色の乗り方の安定性
・定着性
擦過試験、剥離の有無、厚紙モード時の定着余力
・汚れ発生
背景汚れ、裏汚れ、トナー飛散の有無
3-3. 構造面まで見直し、A3クラスを選定
検証の結果、要求仕様を安定して満たすには、A4機ではなく、構造に余裕のあるA3クラスが現実的だと判断しました。
特に、搬送経路、転写、定着の余裕が、厚紙印刷では重要なポイントになります。
そのうえで採用したのが、RICOH P C6000Lです。
この機種を選定した理由は、次の通りです。
・A3フルカラーレーザーで、厚紙対応の余力がある
・36枚/分の印刷性能で業務用途に対応しやすい
・設計寿命60万ページで高耐久
・A4運用に近い設置性を確保しやすい
・保守メンテナンス性を見込みやすい
・事前の用紙テストで問題がないことを確認できた
4. 導入後に得られたメリット
厚紙印刷は条件が厳しく、一般的にはリサイクルトナー運用が不安定になりやすい領域です。
それでも今回は、用紙、印字率、厚紙設定、画質要求を事前に整理し、リサイクルトナー運用が成立する機種へ寄せて選定したことで、コストと安定性の両立ができました。
4-1. 導入後の変化
・トナーコストを約50%削減
・厚紙印刷時の背景汚れリスクを低減
・大きなトラブルなく安定稼働
・わずかな色変化はキャリブレーションや濃度調整で補正可能
・高耐久機の採用により、長期運用の安心感が高まった
4-2. 今回の事例からわかること
厚紙印刷の不具合は、単にトナーの問題として片づけられないことが少なくありません。
実際には、機械の構造、画像形成プロセス、転写、定着、用紙搬送、保守体制まで含めて見直すことで、はじめて安定運用が実現しやすくなります。
5. なぜ私たちは選ばれるか
私たちは、リサイクルトナー製造メーカーへトナーパウダーなどの材料や部品も供給しており、消耗品品質と機械特性の両面をふまえたご提案ができます。
そのため、単なるトナー販売ではなく、機種選定、用紙適性、運用設計、保守メンテナンスを一体で考えることができます。
5-1. 私たちが大切にしていること
・実際に使う用紙で事前検証を行うこと
・機種選定と消耗品運用を切り分けずに考えること
・転写、定着、搬送などの機械特性を踏まえて判断すること
・導入時だけでなく、導入後の保守まで見据えること
・TCOの最適化を、机上ではなく現場条件で検証すること
5-2. 厚紙印刷で相談が多いテーマ
・背景汚れ
・定着不良
・トナー汚れ
・紙詰まり
・搬送不良
・転写不良
・キャリブレーションのずれ
・濃度調整のばらつき
・消耗部品交換のタイミング
・予防保全の必要性
・ランニングコスト削減
・TCO削減
6. リサイクルトナーと厚紙印刷でお困りの方へ
当社はリサイクルトナー事業に約30年携わり、特にカラーレーザープリンター領域で多くの知見と実績を積み重ねてきました。
現在は、カラープリンター関連が売上構成の約80%を占めています。
また、プリンターは機種ごとに保守要件が異なります。
定期清掃、消耗部品交換、画質調整、搬送系点検など、一定周期で予防保全が必要となるモデルも少なくありません。
機械の特性を十分に理解しないまま導入や運用を進めると、次のようなトラブルが起きやすくなります。
・画質不良
・紙詰まり
・背景汚れ
・定着不良
・搬送不良
・追加の買い替えや再対応によるコスト増
その結果、TCOの上昇につながることもあります。
株式会社エスアイエス・パートナーズは、リユースをテーマに、OA機器および消耗品を中心に取り扱い、機種選定から消耗品運用、保守・メンテナンスまで一体でご提案しています。
7. よくある質問
7-1. 厚紙印刷で背景汚れが出る主な原因は何ですか
背景汚れは、トナーそのものだけが原因とは限りません。
用紙の種類、厚紙設定、転写条件、定着条件、搬送経路、プリンターの経年劣化など、複数要因が重なって発生することがあります。
特に、白地部の汚れは、画像形成プロセスと用紙条件の相性確認が重要です。
7-2. リサイクルトナーでも厚紙印刷は安定しますか
すべての機種、すべての用紙で安定するとは限りません。
ただし、実際の用紙で事前検証を行い、リサイクルトナー運用が成立しやすい機種を選定すれば、安定運用につながる可能性は十分あります。
今回の事例でも、事前の検証を行ったうえで導入しています。
7-3. A4機では難しく、A3機が向いているケースはありますか
あります。
厚紙印刷では、搬送経路や転写・定着の余裕が大切になるため、A4機よりA3クラスの方が安定しやすいケースがあります。
実際に今回も、構造面まで見直した結果、A3クラスが適切という判断になりました。
7-4. 導入前に確認しておくべきことは何ですか
次の点を事前に整理しておくと、導入後のミスマッチを防ぎやすくなります。
・実際に使う用紙の銘柄と厚み
・印字内容の傾向
文字中心か、ベタ印刷が多いか
・必要な印字品質
・月間印刷枚数
・リサイクルトナー運用の希望有無
・保守メンテナンスの必要範囲
7-5. 色味のわずかな変化は調整できますか
はい、調整できる場合があります。
導入後に発生するわずかな色変化については、プリンター側のキャリブレーションや濃度調整で補正できることがあります。
ただし、用紙条件や印刷内容によって見え方が変わるため、事前検証と導入後の運用調整が大切です。
8. 会社概要
株式会社エスアイエス・パートナーズ
〒465-0095 愛知県名古屋市名東区高社1丁目89番地 第二東東昭ビル4階
電話 052-753-3782
FAX 052-753-3783
8-1. 各種許認可
・古物商許可 第541421700200
・宅建業許可 愛知県知事(1)第24728号
8-2. 取り扱い品目
・リユースパソコン
・新品パソコン
・リサイクルトナー
・純正トナー
・汎用(海外純正)トナー
・UTM
・EDR
・各種セキュリティソフト
・業務用プリンターレンタル
・複合機レンタル
・パソコン廃棄および買取
・パソコンのデータ消去(物理的破壊)
・賃貸オフィス仲介(東京・名古屋・大阪など主要都市)
・オフィス移転に伴う各種業務全般
9. 営業エリア
北海道,青森県,岩手県,宮城県,秋田県,山形県,福島県,茨城県,栃木県,群馬県,埼玉県,千葉県,東京都,神奈川県,新潟県,富山県,石川県,福井県,山梨県,長野県,岐阜県,静岡県,愛知県,三重県,滋賀県,京都府,大阪府,兵庫県,奈良県,和歌山県,鳥取県,島根県,岡山県,広島県,山口県,徳島県,香川県,愛媛県,高知県,福岡県,佐賀県,長崎県,熊本県,大分県,宮崎県,鹿児島県,沖縄県
10. ご相談はこちら
厚紙印刷、背景汚れ、定着不良、トナーコスト、保守メンテナンスなどでお困りの際は、現状の用紙や印刷サンプルをもとにご相談いただくと、より具体的なご提案がしやすくなります。
当社ご相談フォームはこちらです。
https://forms.gle/E4i8SFq7SmkDv2ti8
お客様のご要望に合わせて、最適な構成案や御見積書を個別に作成することも可能です。