「トナーは有害ですか?」と言う質問を時々受けます。購入物品の有害性を調査する必要から、我々のような販売会社に様々な書類の提出を要請する企業も多くあります。ではトナーの有害性をどのように確認するのでしょうか?今回は有害性を調べる方法をテーマにお伝えします。
目次
- 有害性を調べる方法
- どこに着目すると良いのか?
- まとめ
1.有害性を調べる方法
どのように有害性を調べることができるのでしょうか?純正メーカーはホームページで様々な情報を公開していますが、そのなかに製品の安全性を証明するページがあることをご存知でしたか?そのページには、安全データシートまたはSDS(Safety Data Sheet)と呼ばれる資料が公開されていて、トナーカートリッジに充てんされるトナーパウダーの安全性を調査した結果がそこに記されています。たいていの場合、このSDSを見ることにより、トナーが有害なのか?と言う質問に答えることができます。
2.どこに着目すると良いのか?
実際にSDSを見ると、専門家でなければちょっとわからない難しい情報がたくさん記載されています。実はSDSには作成のルールがあり、どこのメーカーのSDSを見ても、同じ順番で情報が記録されています。では一体どこに注目するとよいのでしょうか?多くの企業がカートリッジの購入時に気にするポイントがあります。それは有害性情報といって11番目に記載がされている情報です。特にその中でも「生殖細胞変異原生」と言う項目があり、そこに「Ames試験 : 陰性」と記載がされているかが着目されます。Ames試験とは、発がん性を予測する試験であり、ネズミチフス菌と大腸菌を用いた試験を行うことが試験ガイドラインに定められています。ではこのAmes試験の結果はどれほど重要なのでしょうか?例えば、エコマーク認定商品として登録するためには、このAmes試験が陰性であることを証明しなければならず、SDSによって陰性を証明できない場合は、別途報告書をもって、試験実施機関、被験物質名称、試験実施期間、使用菌株(5菌)及び試験結果を証明しなければならないと決められているほどです。また、大手カタログ通販会社では、Ames試験が陰性ではないリサイクルトナーを商品として扱わないと決めている場合もあります。いかに重視される項目なのかが分かりますね!
3.まとめ
いかがでしたか?トナーは有害なのか?という疑問には、とりわけ大手企業が敏感になって調査を行っています。毎年SDSを提出することを求めてくる企業もありますし、大手の通販会社では、カタログに掲載する商品についてはAmes試験が陰性でないリサイクルトナーを掲載しない場合もあるようです。弊社でも、SDSを含めて有害性に関するお客様からのご質問については、専門家が随時対応しておりますので、定期購入を前提とした情報収集を希望されるお客様はホームページからお問合せください。