未来のオフィスを作るには、経営陣が予算だけで決めてしまうのではなく、社員の意見も取り入れて作り上げてゆくことが大切であることを以前のコラムでお伝えしました。今回は第34回日経ニューオフィス賞について取り上げた2021年8月30日の日経新聞記事から、社員の意見を集めてオフィス移転に成功した企業の事例をお伝えします。
目次
- 社員の意見を集めて移転に成功した三井不動産ビルマネジメント社の事例
- マネできる3つのポイント
- まとめ
1.社員の意見を集めて移転に成功した三井不動産ビルマネジメント社の事例
三井不動産ビルマネジメント社はまさにオフィスビルのプロフェッショナル。そんな同社が築36年の古いビルを改修して「経年劣化」ではなく「経年優化」させたと日経新聞は伝えています。同社は「ビジネスシーンの明日を変えてゆく」というブランドビジョンを掲げ、オフィスで働く人たちの働き方やオフィスそのものの改革に取り組んでいるとのこと。社員が理想とする働き方を実現するために、社員がオフィス作りに参加することで、社員が自慢できるオフィスが出来上がったのです。新しいオフィスはコミュニケーションを活発化させる様々な工夫がなされ、大会社にありがちな部門の壁を取り払いました。そのプロジェクトは何と計画開始から2年半という長期に及ぶもの。しかし、「社員間の距離が変わるなど働き方に変化が出てきている」とその記事は伝えています。
2.マネができる3つのポイント
①移転の目的を明確にする
移転には理由だけでなく目的が大切であると以前のコラムでお伝えしました。今回のケースは社員間の距離を縮めてコミュニケーションを活発化し、大企業にありがちな部門間の壁を取り払うことで会社の発展と愛社精神を高めることであったように思います。手狭になったので大きな箱に移りたいという理由だけでは、新しいオフィスの景色も社員の意識も変わらないでしょう。しかし、そこに事業発展のための目的が加わるとき、オフィスの移転を通じて会社が大きく成長するチャンスを手に入れることができます。
②社員を参加させる
新しいオフィスに移転するなんてワクワクする話ですね!と感じてくれる人ばかりではありません。少なからず変化に対してネガティブな意見を持つ人もいるはずです。これまでの自分のやり方を変えたくない人達に、移転の価値を伝えて意見を出してもらうことで当事者として参加を促し、移転を成功させることはとても重要なことです。
③プロジェクトのために充分な時間を取る
記事によると三井不動産ビルマネジメント社は2年半の期間を掛けて移転を行ったそうです。働き方改革を念頭に部門主体で働き方デザイン推進チームを作ったのだとか。それぞれが理想とする働き方に合ったレイアウト設計や什器の選定をチームで行い、オフィスの魅力を向上させることにつながったそうです。
3.まとめ
いかがでしたか?今回の三井不動産ビルマネジメント社の事例はとても参考になりますね。オフィスの移転に関するご相談はエスアイエス・パートナーズまでお問合せください。